グレッグ・イーガン「宇宙消失」
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前回の「万物理論」に引きつづき読み返してしまった。
SF マガジン誌上の 1999 年ベストにも輝いたこの作品、グレッグ・イーガンの本邦デビュー作であるだけでなく、実はわたしの記念すべき SF 読者デビュー作でもある(いや、待てよ。嘘かもしれない。ジェイムズ・P・ホーガン「星を継ぐもの」が先だったか。なにしろ数年前の話なので...)。
最初に読んだときは、間髪入れず繰り出される専門用語と知識、そして繰り広げられる物語の意味も分からぬまま雪崩れ込んだ結末に、ただただ呆然としていたような気がする。簡潔にいえば唖然。
それは今回の再読でも同じだった。違うことといえば、物語にうまく乗れたことだろうか。取り残されるのではなく。あれから何冊も SF を読んだおかげでジャーゴン(専門用語)への耐性と SF 的展開への慣れが身についたのかもしれない。以前は圧倒されるだけだった結末も、実は美しく、感動的でさえあることに気づかされる。
もちろん、欠点がないわけではなくて、娯楽作品としては退屈だったり冗長な展開だったりする部分もあるわけだが、読み終わった直後の今は、そういう瑣末なことがどうでもよい。安心して傑作だと言える。
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